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熱力学講座

熱力学を15回にわたり説明したいと思います。大学の工学部の学生を対象とした内容です。大学院の入試をクリアできる位のレベルを考えております。LaTeX2HTMLを用いてHTMLファイルを作成した後、本ページに合うように修正しましたので、IE以外のブラウザでは表示の問題があります。Internet Explorer 8の場合に表示がおかしくなった場合には互換表示ボタンをクリックしてください。
Key Word: 熱力学、熱力学基礎、工業熱力学、サイクル、熱力学第一法則、熱力学第二法則、状態変化、湿り蒸気

教科書案内

熱力学を学習するのに有益な教科書を紹介します。工学部向けの熱力学の教材から理化学向けの教材をいくつか示します。教科書に対してコメントしてます。本ページの内容もこれらの教材を用いて私も現況いたしましたので、多く参照しております。参考文献です。
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その他の熱力学の教科書

第1回 熱力学第0法則,温度,熱量および状態量

 最初に熱力学の基本となる単位系の説明,温度,熱量および状態量について説明します.基本的にはSI単位系に従い計算などを行うようにしましょう。
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第2回 熱力学第一法則

 熱力学の一番重要な法則である熱力学第一法則に関して説明します.定容系および定圧系に分けて、仕事や工業仕事の定義などを示します.熱力学は基本的に我々が測定できる系において理論導出がすすみます.たとえば、普通の大気中の定圧の系、または、金属容器内のように体積の変わらない系の中で導出されます.エネルギー保存則を定義したものですが,熱とエネルギーの関係を把握するために上記の二つの系に対して,内部エネルギーとエンタルピーというパラメータを定義し求めていきます.ともにその系においては、系に与える熱量と等しいパラメータとなります。
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第3回 理想気体の状態変化

 理想気体および可逆変化における熱力学の状態変化を説明します。エントロピーについては現段階では説明しておりませんが、状態変化の一覧を作成してありますのでここにも載せてあります。基本的には不可逆変化、ガスサイクルおよび蒸気の変化やサイクルを除けば、熱力学の一般的な問題はこの節の内容の組み合わせになると思います。
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第4回 理想気体の不可逆変化

 ジュールトムソン効果やポリトロープ変化について説明します。それに加え、気体の断熱混合について説明します。多成分の化学種を含む場合、各々の化学種に対して物性値を求める必要がありますが、多成分混合気の比熱や状態量の求め方を簡潔にまとめてあります。
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第5回 熱力学第二法則

 サイクルや熱効率、成績係数の概念を説明します。その例としてカルノーサイクルについて説明します。その後エントロピーを導入し、熱を100%仕事に変換できないという熱力学第二法則について説明します。エントロピーを用いた計算の詳細はこれ以降の回で行います。
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第6回 エントロピーの変化

 熱力学第二法則からエントロピーの概念を説明しました。今回は可逆変化において様々な状態変化のエントロピーの変化の計算手法について説明します。その後、不可逆変化におけるエントロピーの関係式を示します。エントロピーは増大するという法則について説明します。
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第7回 エクセルギーとアネルギー

 エントロピーを導入することで、100%熱を仕事に変換することができないことがわかりました。実際に系に熱量を加えたときにどの程度、仕事や他のエネルギーに変化することができるかを示します。有効仕事や無効仕事、エクセルギーやアネルギーの概念を説明します。
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第8回 熱力学の一般関係式

 これまでは主に理想気体について説明してきましたが、理想気体や実在気体に関わらず熱力学に成り立つ関係式を導出することができます。その導出過程においてはMaxwell(マクスウェル)の関係式が非常に重要となります。Maxwellの関係式を導出するのに必要な偏微分の関係式やその導出方法について説明します。
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第9回 実在気体の関係式

 理想気体では内部エネルギーやエンタルピーは温度の関数のみになりますが、実在気体では他のパラメータの影響を受けます。実在気体の場合に満たす関係式をここで示します。また、ジュールトムソン効果やその他の重要な熱力学的物性値を示します。
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第10回 実在気体の状態方程式

 実在気体にも成り立つ関係式を示してきましたが、それらの関係式を用いるには実在気体の状態方程式を用いる必要があります。ここではいくつかの実在気体の状態方程式を説明します。
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第11回 水蒸気、湿り空気

 蒸気タービンなどで用いられる作動流体は液相と気相が共存する湿り蒸気となります。相変化や湿度について説明するのに加え、液相と気相の間に成り立つ関係式であるClausius-Clapeyronの式などについて説明します。また、状態量を計算するに当たり、理想気体の状態方程式が成り立たないので簡単に計算することができません。それらの計算方法について説明します。
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第12回 蒸気の状態変化

 気体と同様に蒸気の場合においても熱力学第一法則に従い状態変化の計算を行うことができます。様々な状態変化に対して計算方法等を説明します。この時使う値は基本的に蒸気表を使用することになります。
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第13回 ガスサイクルと効率

 基本的な熱力学サイクルについて説明します。基本的には熱力学第一法則に従い、状態変化を組み合わせ、計算していくことになります。熱力学サイクル中での状態変化、系が及ぼす仕事や系に入力される熱量の求め方やサイクルの熱効率の導出について説明します。オットーサイクルとディーゼルサイクルについては詳細に説明します。
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第14回 様々なガスサイクル

 前回は基本的なガスサイクルについて説明しました。今回はさらにいくつかのガスサイクルについて説明します。また同じように詳細な効率の導出を行います。
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第15回 ランキンサイクル

 前回までは作動流体としてガスを使ったサイクルについて説明してきました。作動流体を水蒸気とした場合の計算方法について説明します。いわゆるランキンサイクルの計算方法の説明です。
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